電子回路技術者から経営者に。
大学を卒業して10年間、大手メーカーでプリンタの設計をしていた。最初は技術者だったんだが、41歳で部長になった。もともとモノづくりが好きだから、管理職の仕事は、仕事をしているという実感が少なかった。そこでいろいろ考えて、
会社を興すことにしたんだ。
より開発の上流へ。そして自社製品を。
7年目の現在、業務領域は順調に広がっている。『元請け』であるシステムインテグレーション会社から受けているが、最近は開発のより上流、つまり、クライアントから直接のシステム受託も行っている。そしてさらに、自社製品のパッケージソフトと、技術を活かしたサービスを展開していきたい。現在の仕事でノウハウを蓄えながら、技術と人材を充実して、着実に実現に向けて進みたいと思っている。
『社員第一主義』でいきたい。
「いつか自社製品を」と考えるのは、技術者に、モノづくりの醍醐味を味わってほしいからだ。技術者にとっておもしろい仕事、というのが、この会社のすべての基準なのだ。私自身、技術者でいたかったし、今でも技術者の気持ちがわかる。たとえば、当社の技術者は、仕様決定からプログラムの作成、納品時の説明やアフターサポートまで、すべて手がける。分業すると、つくりあげる実感が薄れるからだ。現在、社員は21人。設立時から、転職者・新卒合わせて13名が新たに加わった。一人ひとりの力を把握して、それより少し上のレベルを任せる。「どうやったらできるか」を考えるのが、モノづくりのおもしろさだから。悩むのは楽しい。悩ませるのも楽しい。「自分の知恵がここに詰まっている」といえる仕事をしてほしい。技術者のプライドや魂を大切にできる会社でありたい。だから、私はこの会社を大企業にしたいとは思わない。顔を見て、技術力を把握して、楽しめる仕事を任せたいのだ。
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代表取締役 村瀬克良
「お客様に喜んでいただくのも大切だけど、社員がいちばんだいじ」という考えの持ち主。事業に関しては、冷静な判断力と、ものごとを堅実・着実に推し進める実行力が大切だと考えている。 |
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